お酒を飲まなくても「脂肪肝」にご用心
こんな方に脂肪肝が急増中
・ お酒を飲まないけれど栄養バランスの悪い女性
・ ダイエット・リバウンド経験者
・ ダイエットが必要なのにお酒が好きな方
こんな方は「脂肪肝」にご注意ください。
脂肪肝ってなに?
「脂肪肝」というと、いわゆる「フォアグラ」のイメージが有名ですが、肝臓に中性脂肪が大量にたまってしまう病気です。
健康な人でも、肝臓には3%ほどの脂肪をためていますが、これが30%以上たまると脂肪肝となります。
自覚症状がないため、血液検査を受けない限り、まず本人が気づくことはありません。
本人が気が付かない間に進行してしまうのが特徴なため、気づいたときには手遅れ… ということも。
なりやすい要素を持っている人は、大変注意が必要です。
また、日本では、お酒を飲まない方の非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が問題になっています。
脂肪肝を放っておくと、肝炎、肝硬変や肝臓がんといった命にかかわる病気に進行します。
NASHは10年間で約2割が肝硬変へ進展すると考えられています。
さらに、狭心症や心筋梗塞など心疾患系の生活習慣病リスクが大幅に高まることが分かっています。
急増!非アルコール性脂肪肝
非アルコール性の脂肪肝を発症しているのは日本で推定1,000万人。
そのうち10人に一人が脂肪肝炎に進行してしまっていると考えられています。
女性に急増中のダイエット脂肪肝
特に女性に急増しているそうです。
それは40歳を超えると肝臓を助ける女性ホルモンが減ってしまうことも要因の一つですが、女性には、さらに大きく二つの要因が考えられます。
以下のことにあてはまる方は、どうぞご注意ください。
アミノ酸不足
アミノ酸不足で糖質が多い偏った食事の方は注意が必要です。
一日に…
・ 菓子パン1個だけ
・ おにぎり1個だけ
・ お菓子だけ
・ 果物だけ
…など
一つの食品ばかり食べるようなダイエットは、肝細胞の中に中性脂肪をためてしまいます。
糖質不足
糖質を極端に摂らない食事の方は注意が必要です。
糖質を一切摂らないような極端なダイエットをして糖質が不足すると、筋肉にあるタンパク質を糖質に変えてエネルギーとして使い始めます。
すると、間接的にアミノ酸が不足し肝臓から中性脂肪を送り出せなくなってしまいます。
その結果、筋肉が減少したうえに脂肪肝になってしまいます。
アルコール性脂肪肝
宴会シーズンなどで食べ過ぎが続く状態では、それほどたくさんお酒を飲まなくても脂肪肝になるリスクが高まってしまいます。
暴飲暴食をすると1~2か月でも、脂肪肝になると言われています。
特に女性に急増
特に女性は男性と比べてアルコール性肝障害になりやすく、アルコール性肝硬変の男女比較では、女性は男性より約10年早く、飲酒量も約半分で肝硬変になると言われています。
それには、いくつかの要因が考えられます。
① 女性はアルコールの分解能力が低い
② 女性は胃粘膜におけるアルコール代謝酵素が低い
③ 女性はアルコール摂取により肝臓で炎症をおこしやすいところがある
などです。
ですから、女性は、飲みすぎなくともお酒との付き合い方に気を付けなくてはなりません。
→「肝臓」を守るダイエットについてまとめました。